財産的基礎・金銭的信用とは?

第4の要件は、請負契約を移行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していることです。

建設業許可を取得することは対外的に信用を得ることを意味します。このため、その信用を担保する要素の1つとして、一般建設業の新規申請では500万円以上の財産の有無が審査されます。

特定建設業は、一般建設業とは異なり、常にその財産的基礎を維持していることが期待されています。

それは、特定建設業許可を有する者が発注者との間の請負契約で元請業者としての下請け業者保護のために特に重い義務を負う一方、技術者の適正配置などについて下請け業者への指導を徹底する義務を負っているためで、適正な施工を確保するのに十分な財産的基礎を有することが求められているからです。

また、特定建設業は、建設業法第15条第3項により、発注者との請負契約で、その請負代金の額が8,000万円以上のものを履行するに足る財産基礎を有することとされております。

一般建設業許可と特定建設業許可にそれぞれの要件が異なります。ここからは許可別に説明していきます。

「一般建設業許可」の場合

次の(1)~(3)のいずれかに該当しなければなりません。 

(1)純資産の額が500万円以上あること

ここでの「純資産」とは、法人の場合、貸借対照表「純資産の部」の「純資産合計」の額をいいます。

(2)500万円以上の資金調達能力があること

資金調達能力については、担保とすべき不動産を有していることなどで、金融機関から資金の融資が受けられる能力があるか否かが判断されます。(預金残高証明書、融資可能証明書、固定資産税納税証明書、不動産登記簿謄本などで証明します)。

(3)許可申請直前の過去5年間について許可を受けて継続して建設業を営業した実績のあること

受けようとする建設業許可の申請の種類が「更新」の場合は、この要件に該当します。  

「特定建設業許可」の場合

次の(1)~(4)のすべてに該当しなくてはなりません。

(1)欠損の額が資本金の20%を超えていないこと

 欠損比率については、繰越利益剰余金がある場合や資本剰余金(資本剰余金合計)、利益剰余金及びその他利益準備金及びその他利益剰余金(繰越利益剰余金を除く)の合計が繰越利益剰余金の負の額を上回る場合には、計算式を使う必要性はありません。

(2)流動比率が75%以上であること

流動資産比率の計算方法は以下のとおりです。

流動比率=流動資産÷流動負債

(3)資本金が2,000万円以上あること

🔵法人の場合:資本金(出資総額)≧2,000万円

🔴個人の場合:期首資本金≧2,000万円

資本金とは、株式会社、特例有限会社、合資・合名会社、個人により次のとおりです。

事業の形態資本金
株式会社払込資本金
特例有限会社資本金の総額
合資・合名・合同会社出資金額
個人事業主期首資本金

(4)自己資本の額が4,000万円以上あること

🔵法人の場合
 純資産合計≧4,000万円

🔴個人の場合
 (期首資本金+事業主仮勘定+事業主利益)-事業主貸勘定+利益留保性の引当金+準備金≧4,000万円

財産的基礎・金銭的要件の判断基準は、原則として既存の企業にあっては申請時の直前の決算期における財務諸表で判断します。また新規設立の企業については創業時における財務諸表で判断します。

※上記の財務諸表上で「資本金」の額に関する基準を満たさない場合
 申請日までに増資を行うことによって基準を満たすことができれば、この基準を満たしているものとして取り扱われます。

●自己資本とは

法人にあっては貸借対照表における純資産合計の額を、個人にあっては期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を加えた額をいいます。

●資金の調達能力とは

担保とすべき不動産等を有していること等により、500万円以上の資金について取引金融機関の預金残高証明書又は融資証明書等を得られることをいいます。

●欠損の額とは

法人にあっては、貸借対照表の繰越利益剰余金が負である場合にその額が資本剰余金、利益準備金及び任意積立金の合計額を上回る額を、個人にあっては事業主損失が事業主借勘定から事業主貸勘定の額を控除した額負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金を加えた額を上回る額をいいます。

●流動比率とは

流動資産を流動負債で除して得た数値に100を乗じた数をいいます。

●資本金とは

法人にあっては株式会社の払込資本金、有限会社の資本の総額、合資会社、合名会社等の出資金額を、個人にあっては期首資本金をいいます。

●特定建設業許可取得後の更新

特定建設業許可の場合、直前の決算期における財務諸表の内容が特定建設業許可の基準をすべて満たしていない場合、許可の更新はできません。

財産的基礎・金銭的要件の確認資料について

一般建設業許可の場合は、「500万円以上の財産があるか」は書面で審査されます(特定建設業許可の場合は、許可申請直前の決算の財務諸表の内容)。
審査に必要な確認書類は以下のいずれかを提出します。

  • 財産的基礎
    「自己資本の額」が500万円以上の場合、財務諸表(貸借対照表)の提出により証明します。
    「自己資本の額」とは総資本から他人資本を控除したもので、次の額をいいます。

    🔵法人の場合
     純資産合計額

    🔴個人の場合
     (期首資本金+事業主仮勘定+事業主利益)-事業主貸勘定+利益留保性の引当金+準備金
  • 金銭的信用(資本調達能力)
    以下のいずれかを提出して証明します。
    500万円以上の申請者名義の金融機関の預金残高証明書
     ※定期・当座・普通預金などの合計額。
    500万円以上の申請者名義の所有不動産などの評価証明書
    500万円以上の申請者名義の金融機関の融資証明書 等
  • 許可取得後5年間の営業実績
    許可を受けた後の「更新」では、許可を受けた後に不測の事態(倒産など)が生じることなく、かつ、必要な変更届を確実に提出して「5年間営業していた」ことが財産的基礎に代わって評価されるので、改めて財産的基礎の審査は受ける必要がありません。

注:許可切れでの申請は、「許可申請前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績を有すること」に該当しません。

預金残高証明書・融資証明書の1か月以内について

残高証明書は残高日から1か月以内(例:残高日が2月10日であれば3月9日まで)のことです。
融資証明書の場合の1か月以内とは、発行日から1か月以内をいいます。

残高証明書が複数の金融機関のものになる場合は、同日のものとしてください。
預金残高証明書と融資証明書の合算はできません。

※個人事業で事業開始後決算期末到来の場合は、前期の500万円以上の預金残高証明書又は融資証明書を必ず提出してください。

※その他、申請書類に記載された内容の確認のため、確認資料の提出を求める場合があります。

以上、建設業許可の要件の財産的基礎についてでした。

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