電気工事

電気工事業登録について

電気工事業(一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置又は変更する工事(軽微な工事を除く)を自社で施工するためには、電気工事業者としての「登録」(登録電気工事業者)が必要です。
この登録電気工事業者の申請をするためには、電気工事士が必ず事業所にいることが要件になっています。
また、建設業許可を取得している事業者が電気工事業を開始したときは、遅滞なく「みなし登録電気工事業の開始届」を提出する必要があります。
電気工事の建設業許可を持っていない事業者が電気工事業を営む場合は、「登録電気工事業者」の届出が必要です。
建設業許可を持っている事業者が電気工事業を開始する場合は、「みなし登録電気工事業者」の届出をする必要があります。

みなし電気工事業者登録

建設業法の許可(建設業許可)を受けた建設業者が電気工事業法の一般用電気工作物及び自家用電気工作物に掛かる電気工事業を営む場合は、二重規制となる登録及び登録取り消しに掛かる部分の規定を除いて電気工事業法を適用されることとされています。
この理由は、建設業法では規制でいない一般電気工作物及び自家用電気工作物の保安確保については、電気工事業法により規制することが必要だからです。
したがって、この建設業者は、電気工事業法の登録をした登録電気工事業者とみなされて電気工事業法の規定を受けるため、経済産業大臣又は都道府県知事に必要事項を届け出なければなりません。これが、「みなし電気工事業者登録」になります。
登録電気工事業者が登録後に建設業許可を取得した場合は、みなし業者とされ、新たに「みなし電気工事業者」の登録(みなし電気工事業開始届)を行わなければなりません。逆に、みなし電気工事業者登録をしている登録業者が建設業許可を消失した場合は、みなし電気工事業者登録を廃止し、新たに登録電気工事業者の登録を行わなければなりません。

電気工事業登録の届出先

電気工事業の登録は営業所所在地の都道府県へ届出を行います。複数の都道府県に電気工事を施工する営業所がある場合は経済産業大臣へ届出を行います。(経済産業大臣の登録場合は、営業所の分布によって窓口が2通りあります。全ての営業所が同一の産業保安監督部管内にある場合は、その産業保安監督部に登録し、複数の産業保安監督部管内に営業所がある場合は、経済産業省原子力安全・保安院電力安全課で受付になるので注意が必要です。)※みなし電気工事業者・通知電気工事業者・みなし通知電気工事業者の場合も上記届出先と同じになります。

電気工事の種類

電気工事士法により電気工事士の資格内容によって施工できる電気工事の種類が異なります。
一般用電気工作物(600V以下の低圧の電気を使用する一般家屋、商店、50kw未満の小工場が該当)のみの工事が施工できる第2種電気工事士。
一般用電気工作物と自家用電気工作物(発電所、変電所、最大電力500w以上の需要設備(電気を使用するために、その使用場所と同一の構内(発電所又は変電所の構内を除く)に設置する電気工作物の総合体をいう)概括的にいえば、大規模マンション、ビル、オフィス、工場などの設備が該当する)の両方の電気工事を施工できる第1種電気工事士。
登録電気工事業者の申請をする際に、営業所にいる電気工事士が第2種電気工事士しかいない場合は、一般用電気工作物のみの登録。営業所にいる電気工事士が第1種電気工事士の場合は、一般用電気工作物と自家用電気工作物の両方を登録できます。
その他には、第1種電気工事士のうち、特殊電気工事従事者認定証の交付を受けた者は、ネオン、非常用予備発電装置の工事、いわゆる特殊電気工事を施工することが出来ます。
自家用電気工事のうち、600V以下の部分の電気工作物に係る電気工事を簡易電気工事といいます。この簡易電気工事を施工するためには、認定電気工事従事者認定証の交付を受けている者又は第一種電気工事士でなければ作業に従事することは出来ません。認定証は、経済産業大臣が交付します。

工事の種類必要な資格等
一般用電気工事第一種電気工事士免状又は第二種電気工事士免状
自家用電気工事
(ただし、特殊電気工事を除く)
第一種電気工事士免状
特殊電気工事特殊電気工事士資格者認定証
簡易電気工事第一種電気工事士免状又は認定電気工事従事者認定証

電気工事業者の種類

電気工事業者にはここまでに出てきた、登録電気工事業者・みなし電気工事業者の他にもいくつか種類があります。

  • 登録電気工事業者
    一般用電気工工作物及び自家用電気工作物の工事を施工する事業者で、建設業許可を取得していない。
  • みなし登録電気工事業者
    一般用電気工作物及び自家用電気工作物の工事を施工する事業者で、建設業許可を取得している。
  • 通知電気工事業者
    自家用電気工作物のみを施工する事業者で、建設業許可を取得していない。
  • みなし通知電気工事業者
    自家用電気工作物のみを施工する事業者で、建設業許可を取得している。

※通知電気事業者の場合も登録と同様に経済産業大臣又は都道府県知事に通知の手続きが必要になります。

登録の詳細

登録電気工事業者の登録期間は5年間です(みなし登録電気工事業者、通知電気工事業者、みなし通知電気工事業者も同様に5年間です)。
登録期間満了後も引き続き電気工事を営まれる場合は、更新登録が必要です。
建設業許可を受けて電気工事業を営んでいる方(みなし登録電気工事業者及びみなし通知電気工事業者)が建設業の許可更新を受けたときについても、電気工事業についての変更届の提出が必要となります。
※建設業の許可更新と電気工事業の届出の更新とは別の手続きとなります。建設業許可更新を受けた場合は、忘れずに電気工事業の変更届の提出をします。

手数料

以下、各申請手続きの手数料になります。各手数料は岩手県収入証紙で支払います。

種別/手数料新規登録・新規通知更新(5年毎)
登録電気工事業者22,000円12,000円
みなし登録電気工事業者不要
(みなし電気工事業者に係る電気工事業の開始届)
不要
(建設業の許可更新を受けたときに変更届の提出が必要)
通知電気工事業者不要不要
みなし通知電気工事業者不要
(みなし通知電気工事業者に係る電気工事業の開始通知書)
不要
(建設業の許可更新を受けたときに変更届の提出が必要)

電気工事業の登録の主な要件

営業所ごとに「主任電気工事士」を置くこと。
主任電気工事士とは、一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに、一般用電気工事の作業を監理させるため、第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状を受けた後電気工事に関し3年以上の実務経験を有する第二種電気工事士を主任電気工事して置かなければならない者の事です。
主任電気工事士は、一般用電気工事による危険及び障害が発生しないように一般用電気工事の作業の管理の職務を誠実に行わなければなりません。

主任電気工事士の要件

  • 第一種電気工事士の免状の交付を受けている者
    または、
  • ・第二種電気工事士の免状の交付を受けた後、電気工事に関し3年以上の実務経験を要する者
     ※第二種の場合、実務経験証明書が必要となります。なお、実務経験証明書の証明者は、登録電気工事業者でなければなりません。

その他にも、電気工事業者は、営業所ごと経済産業省令で定める器具を備えなければなりません。

備え付ける器具の種類

  • 般用電気工作物の場合
    絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計
  • 自家用電気工作物の場合
    絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計、高圧検電器、低圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置

※登録後に、立入検査で器具が備え付けられているか確認されます。

また、建設業許可の「専任技術者」の要件と、電気工事業の登録に必要な「主任電気工事士」の要件は異なります。
建設業許可の要件をクリアしていても、電気工事業の登録要件は満たしていないということもあり得ますので注意が必要です。

手続き区分が変更になった場合

手続き区分が変更になった場合は、新たに手続きを行う必要があります。

  1. 登録電気工事業者が新たに電気工事の建設業許可を取得した場合
    区分が変わることになりますので、登録電気工事業者の廃止届と届出電気工事業者の開始届を行ってください。
  2. 届出電気工事業者が建設業許可を更新せず、電気工事業を継続する場合
    区分が変わることになりますので、電気工事業者の廃止届と登録電気工事業者の登録申請を行って下さい。

電気工事業を営もうとする場合は、建設業許可を取得されていなくても「登録電気工事業者の登録」が必要となります。
建設業許可を取得されている事業者が新たに電気工事業を営もうとする場合は、「みなし登録電気事業者に係る電気工事業の開始届」が必要となります。

以上、電気工事業の登録についてでした。


岩手・盛岡で電気工事業登録の事ならお気軽にお問い合わせください。
⇩ ⇩ ⇩

電気工事登録代行対応地域

岩手県内全域(盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・花巻市・北上市・八幡平市・奥州市・金ヶ崎町・岩手町・葛巻町・雫石町・大船渡市・一関市・釜石市・大槌町・久慈市・軽米町・九戸村・野田村・洋野町・住田町・岩泉町・田野畑村・普代村・山田町・平泉町・一戸町・二戸市・石鳥谷町・宮古市・陸前高田市・西和賀町)

建設業許可関連記事

建設業許可ブログ


岩手・盛岡で電気工事業登録・建設業許可の事ならお気軽にご相談ください。

【行政書士シャイン法務事務所】
​​​​​​☎ 019-618-8432
岩手県盛岡市門一丁目8番13号
​​​​​​​​​​​​​​お気軽にお問い合わせください。✉

建設業許可関連記事

最近の投稿